高校入学時の春、初めて念願の浜省のライブチケットを手に入れる事が出来た。
当時はアナログな時代だったので、朝4時起きしてチケット屋に並んで買ったものである。
そんな苦労して手に入れたチケットを毎日眺めては、ライブの日を楽しみに待ちわびていたものだ。
何しろ小6の頃から聴きこんでいて、TVにも出ない、動いている映像すら見た事がない憧れのアーティストのライブである。
YouTubeやブルーレイで簡単に見れるような 現代からは想像もつかないような時代だったのだ。(っていつの時代や?って感じだけど..)
そんな思いを膨らませながら俺の中での浜省の最高傑作、『Promised Land~約束の地』を毎日毎日、擦り切れるほど聴きまくった。
そして待ちに待ったライブの当日。
オーシャンビューティーのストリングスからの1発スネアで始まる
『終わりなき疾走』のイントロが流れた瞬間、脳天を突き抜けるような衝撃に全身が痺れまくった!
『うぉぉぉぉぉぉぉぉ~!!!!』
中学時代、野球部で鍛えまくった野太い声で俺はゴジラの如く吠えまくった。
15の時 通りのウィンドウに飾ってあったギターを見た時
稲妻が俺の体駆け抜け 全ての夢が走り出し
寂しさも恋の辛さも受け止めた真っ直ぐに
まさにこの歌詞の様に稲妻に打たれてしまった少年の俺は、
その日からそれまで以上に音楽に夢中になり、そしてもうそれ以外の事なんか何も手につかないくらいにのめり込んだ。
初めてエレキギターを手に入れたのもこの頃だった。
いまだにこの曲を聴くと胸が熱くなる。
あの頃の少年だった俺に、それまで何の目的もなく生かされていただけのこの俺に、
一筋の光と衝撃を与えてくれた。
浜田省吾のライブには(チケットが取れなくなった事もあり)、もう何年も行く事もなくなってしまったのだが、あと何回見れるチャンスがあるのかな?
もし、もう一度ライブに行けるチャンスが廻ってきて、そしてまたこの曲を聴けたなら、きっと俺はまたシンゴジラの如く吠えまくるだろうな
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