ディズニーシーで下痢になった話
娘がまだ小学校低学年の夏休みの事である。
お盆のピーク時期で激コミであろうディズニーシーに覚悟を決めて突撃した。
その日はまさに うだるような真夏日、そして予定通り(?)の大混雑である。
前日飲みすぎた事もあり、お腹の具合が今ひとつ。
なのに、入園前に某ファミレスの朝食バイキングでTKG(卵かけごはん)を食べてしまった.....(自殺行為)
普段家でもほとんど食べないTKGなのに....
きっとディズニーに行く事でテンションが上がって勘違いしてしまったのだろう
恐るべしディズニーマジック(謎)
そんなこんなで家族(娘&嫁)のお目当てはアトラクションよりもダッフィーなので、 それほど慌ててシーに駆け込む必要もなく、余裕をかまして入園した。
しかし、やばすぎる... 水分補給を怠ったら熱中症に罹りかねないほどの異常な高温と焼け付くような照り返し。
とりあえず各自1本ずつ、凍らせたペットボトルを内緒で持ち込みます。
あいかわらずディズニーは殿様商売。
脱水症状になりそうなこんな状況でも、ドリンクワゴンを増設する事(気)もなく、 平気でペットボトルを買うのに並ばせやがる。
入場料を考えたら、ペットボトルの2,3本くらいただで配ってもよいと思うのは俺だけだろうか?
とにかく俺はビールを飲みたい。 ビールじゃないとこの喉の渇きは潤せない。
ランドじゃなくてシーを選ぶのは、ダッフィーがいるからという表向きの理由以外に アルコールが飲めるというのがかなり大きい。
という訳で、早速ビールを買いに並ぶがここも長蛇の列
やっと20分程並んでビールを手にするが、既に日に焼けてまだ飲んでもいないのに顔真っ赤(笑)
家族も暑さに耐え切れず、ついついアイスや氷など冷たいものばかり口にするので、ここはちゃんと食事を取らないとやばいという事で、 比較的空いていたアラビアンコーストのカスバ・フードコートでカレーを食べる事に決定。
しかし、このカレーが命取りになるとは..
ナンにカレーを付けてうまいうまいと食っていると急に腹が痛くなってきた。
『や、やばい...。これはビックサンダーマウンテン発動だ...!(汗)』
朝のTKGから、たたみかけるように冷えたペットボトルに生ビールにアイス、更にとどめにスパイスの効いた刺激物を与えてしまった結果、夜を待たずして俺のお腹の中のファンタズミックドラゴンが目覚めてしまったである(謎)
とにかくトイレを探して一目散に駆け込むが...(汗)
個室は全て使用中で、しかも行列が出来ているではないか!!
というか、これもまたディズニーの問題点のひとつ、あきらかに男子トイレの個室の数が足りてない!!!
わざわざディズニーにまで来て個室に駆け込むという事は、待ったなしの一刻を争う緊迫した状況である事は説明するまでもない。
もちろん俺もとても流暢に並んでいる余裕なんかないので、オカマの欽ちゃんのように内股小走りの斜め横断で人ごみをかきわけて、ゴキブリのようにトイレに滑り込むのだった。
ところが、ようやく滑り込んだトイレの個室も案の定満室(泣)
アブラ汗がタラタラと流れ出してきた...
ハーフパンツの裾から汗が滴り落ちるたびに、 もしや漏らしてしまったのではないかと恐怖に脅える俺...(?)
『もう無理だ、生まれてまう.....。もうその辺の植え込みで野○ソするしかない...』
俺の中のリトルマーメイドがこう囁いた。
『いや、駄目だ!ここは夢の国じゃないか...ミッキーに謝れ!』
『ここで気を失って粗相したら、もっとかっこ悪いぞ!意識があるうちに出せ!出すんだジョー!』
ここからはもう己とのせめぎ合いである。
とにかく俺は夢の国を守るべく、勇者を貫く事に決めた!
『潔く列に並ぼうではないか!!」』
汗で素肌にまとわりついたシャツで青ざめた顔を仰ぎながら、俺は産まれたての小鹿のように弱々しく行列の後ろに並んだ。
『ううっ......高い入場料を取っておきながら何でもかんでも並ばせやがって!!』
当たり所の無い怒りとおなかの痛みに、思わず心の声がケツから漏れた…。(屁じゃね?)
少しだけ(ケツから)空気を抜いて楽になりたいところだが、この期に及んでそんな高度な技術を駆使できる余裕(自信)など、もう俺にはない。
きっと昔子供の頃によく食ったボンボンアイスの最後のようになるに決まってる(謎)
そんな事もお構いなしに、俺のお腹の中のファンタズミックドラゴンは唸りを上げるのだった...。
『ウォ~~~!!!』
『た、たすけてくれ、ミッキ~~~!!!』
とお願いしながら、何故か頭の中にはミッキー吉野が浮かんでは消える...。
♪ ガンダ~ラ、ガンダ~ラ ♪
そんなくだらない事を考えながら、実はくだっているこの現実(...ププッ)
さあ、俺の前に並んでいたピーターパン(どっかのガキ)が個室に消え、次はいよいよハックル下痢ーの俺の番だ!!
『がんばれ!がんばるんだ!』
♪ じんせい~は冒険だ、地図はな~いけ~れ~ど~♪
頭の中では、この曲がまるで自分の応援歌のようにリフレインで流れている。
そしてやっと、 やっとその時が巡ってきた。
『助かった....。なんとかここまでたどり着けたぞ!』
♪ し~んじ~て コンパスオブヨ~ハ~ト ♪
もう俺の中のセンター・オブ・ジ・アースはマグマ全開爆発寸前である。
パンツを下ろすや否や、~アズ・スーン・アズ
あまりの勢いに体が2cm程浮き上がった(...ような気がした)
『よかった、間に合った....』
ゲリゲリセーフである。(ギリギリじゃね?)
灰になった俺は、あしたのジョーの如く便座から動けないでいた。
まるでサウナにでも入ってたかのように汗でビッショリのまま、しばし放心状態でいた。
『出し切った...。全て出し切った....。』
まさに魂の抜け殻(脱皮したヘビ)のようであった。
憔悴し切った俺の股間はイッツァスモールワールド(?) そしてケツの回りは相変わらずネバーランドのまま(謎)だが、おなかの痛みは治まった。
『あ~よかった。汗が引くまで....』
と安堵に包まれ余韻に浸っていると、
「ドンドンドンドン!!!」
と激しくドアを叩いてくるせっかちなアホがいる。
きっと奴も限界が近づいているのであろう。
紳士な俺は速やかにトムソーヤン(アホ)に安息の地(便座)を譲ってやったのだった。
『うわっ、臭ぇ!!!』
鼻をつまむ声が漏れてきたのはきっと気のせい...?
とにかく俺はこうして無事、家族の元に戻れたのでした。
めでたし、めでたし