週刊中年オッサンデー

中年おっさんの趣味や日々のくだらない話

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さぁ思い出して夢に生きてた頃を~ARB②~

3代目ギタリストとして加入したのは白浜久というアゴの長い男だった。

品川プリンスでのリングライブの終盤、凌から光浩の脱退と次のギタリストの紹介を受けてステージ(リング)に上がったのがその男だった。

2代目ギタリストの斉藤光浩もなかなか地味な男だったが、それ以上に俺にはダサく地味に見えた。

(ちなみにその当時のベーシスト・岡部滋も負けじと地味だったが...。)

やはり俺の中では、一郎とサンジが最強だった。

 

白浜久加入後、それまでのギターアレンジ中心のサウンドから、キーボードや打ち込みを多用するアレンジに変わった。

その第一弾アルバムが『ONE and ONLY DREAMS』だ。

完全に白浜久にサウンドプロデュースを任せたのであろう新生ARBのサウンドは、なんとなく耳障りは良くなったのだが、それまでのARBらしさが薄れた気がした。

が、聴き込むにつれて特に終盤のメロディアスでたたみ掛けて来るような曲順と流れが癖になっていったのである。

久が歌う『悪の華』から『朝のかげりの中で』『Strangler』『EASY TO LOVE』『灰色の水曜日』という3分弱のメロディアスな曲を次から次へとたたみ掛けて来るその流れは秀逸である。

まるでタイプは違えど、エルビスコステロのアルバムを聴いてるような感じだった。

中でも大好きなのがラストの『灰色の水曜日』だ。

これは白浜久と石橋凌のコラボでなければ、絶対に完成されなかったであろう名曲だ。

それまでのARBでは絶対に生み出せなかったのではないだろうか?

 

さぁ思い出して夢に生きてた頃を 今よりずっと素敵な夢に生きてた頃を

さぁ思い出して輝いていた頃を 夢に生きてた頃を愛し合ってた頃を

 

やさしいシャッフルのリズムに乗ったメロディーと歌詞が胸にしみるのだ。

今でもふとした時に、この曲が頭の中をかすめる事がある。

もうあれから30年以上経っているのに、あの頃の自分が蘇るんだ。