週刊中年オッサンデー

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潮騒/山下達郎 思い出の名曲~夏のうた⑥~

正式には78年の12月に発売されたアルバム『GO AHED!』に収録された曲なのだが、『GREATEST HITS!』で初めてこの曲と出会った俺にとっては、80年代の曲のイメージが強いので、勝手にこのカテゴリーでの紹介とさせていただきます。

 

このベストアルバムを手にしたのは確か中3の夏休みだったかな...

それまでの部活中心の生活から解放されて、急に自由になったもんだから遊び呆けてしまっていた頃である。

本当は受験勉強に追われてなきゃいけなかった時期なんだろうけどねw

 

田舎に住んでいた俺は、片道10kmほどある市街まで友達とチャリンコで行くのが楽しみのひとつだった。

その日は、ラジオで聴いた佐野元春の『Rock&Roll Night』に衝撃を受けて、アルバム『SOMEDAY』を買いに行くはずだった。

 

レコード店で色々と模索しているうちに気がついたら山下達郎の『GREATEST HITS!』を手にしていたのだ。

なぜそうなったかは定かではないのだが、きっと真夏の暑さから無意識のうちに涼しげなイメージで求めてしまったのではないだろうか...

 

チャリンコのカゴにLPレコードを入れてスピードを出すと、風圧でレコード盤が反れてしまいそうなので、はやる気持ちを抑えてゆっくりと家路に向かった。

もちろん炎天下の中なので汗だくである。

 

大事に持ち帰ったレコード盤を早速ターンテーブルに乗せて針を落とす
(←まさにこの瞬間が最高!)

 

『LOVELAND ISLAND』のイントロが流れた途端にもうそこは海辺のリゾート!

俺の汚くてむさ苦しい部屋が一瞬で青い空と海のヤシの木陰に変わってしまうのであった!

 

『おおーっ!!扇風機いらねんじゃね?!』

 

清涼飲料水のようなメロディーと爽快なシャワーのごとく降り注ぐアレンジと歌声に、俺の心は波乗りサーファーのように乗り乗りである。

 

耳障りの良いメロディアスなA面から一転B面に移ると雰囲気の異なるマニアックな曲が並んでいて一気に暑苦しくなった。(失礼)

…すると陽が陰り出すかのようにやさしいイントロが流れ出した。

 

打ち寄せる波 素足へと

集める泡のもろさより

君の心は傷つきやすいから

いつも僕が包んであげたい

 

初めて聴いた時はピッチが低いせいか歌詞が聴き取りづらく、何を歌ってんだか歌詞カードを見ないとわからなかった。

 

月日は流れて海までのドライブ

夕暮れの砂浜で頭に浮かんだのはこの曲の歌詞とメロディー

 

大人になって、ただの物語りではないリアルな歌詞の意味に胸がいっぱいになった。

 

少年から大人になってそして今、少しずつ年老いていく

もうあの頃には戻れないけど、それでもまた夏はやってきてそして移ろい消えていくのだ。

 

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