週刊中年オッサンデー

中年おっさんの趣味や日々のくだらない話

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それは笛の音? 〜おならの音色・その参~

中学の頃って、よく受験勉強と称して夜中まで起きてたけど、勉強するというよりも夜食のカップラーメンを食べるために起きてたようなものであった。(←あほ)

 

まあ、そんな感じなので期末テストやらも散々な成績だったのだが、試験中の出来事で一つだけ忘れられない思い出がある。

 

寝不足と風邪気味だった事もあり、朦朧(もうろう)とした状態で試験を受けていた事もあり、一瞬自分の部屋にいるかのような錯覚に陥っていたのだ。(ただ単に半分寝てた)

 

その気の緩みからか、うっかり肛門も緩んでしまったのであろう、あろう事か試験中に屁をこいてしまったのだ。

 

『ピッ♪』

 

『はっ…❗️(汗)

と我に帰るが、時既に遅し…

 

ただ、とっさにブレーキを踏んだのが功を奏したのか、普段の自分からはあまり出ないような聞き慣れない屁の音だった。

 

もう教室中が大爆笑で蜂の巣を突いたような大騒ぎ、もう試験どころではない…そんな光景が一瞬に頭の中に広がった。

 

きっとこのネタは学校中に広まり、この先俺はずっとこの情けない屁にまつわるあだ名で呼ばれ続ける事であろう。

 

あー、もう大好きなあの娘にも笑われる。もう俺の青春は終わった…

 

 

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絶望のどん底に突き落とされた俺…

 

…が、意外な事に教室は何も変わらず、静寂さを保ったままだ。

 

『あれ?おかしいな…』

 

一瞬だけ、試験官の先生と目が合った。

先生が俺を見たという事は、明らかに俺から異音が漏れたのは間違いない。

 

なのに、何故だ?

まわりの奴らはこの屁が聞こえないほど、テスト問題に集中しているのだろうか?

いや、そんな訳はない。

 

きっとこいつら、試験が終わった途端に一斉に大笑いしながら俺を吊し上げるのだろう。

そうだ、絶対にそうに違いない。

あーくそぉ…なんでよりによって教室で屁が出ちゃったんだ。

 

 

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その時俺は初めて、それまで酷いあだ名で呼び続けてきたクラスメートの事を考えた。

 

『ああ、ごめんなさい。もうぎょう虫なんて呼ばないから…神様許して..(涙目)』

 

そんな懺悔を繰り返し唱えていたので、当然試験問題など頭に入ってくるはずがない。

 

この際、もうテストなんてどうでもよい。

それ以上に将来を左右する岐路に立たされている事には間違いないのだ。(←大袈裟)

 

そんな俺の取り乱された胸のうちを知る由もなく、無情にも試験終了のチャイムは鳴り渡るのである。

 

『キーン♪ コーン♪ カーン♪ コーン ♪』

 

『ああ、もう何もかも終わった…』

 

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テストの解答用紙が回収され始めると同時に、教室内はそれまでの静粛さが嘘のように騒ぎ立て始めた。

 

『さあ、笑え!笑うがよい!! 』

 

 

 

『.............ん?

 

 ...が、誰もそんな話題に触れる事もなく、フツーに休憩時間になだれ込んで行くではないか…。

 

早速クラスメイトの輪に入り様子を伺うのだが、みんな何事もなかったようにテスト問題の話題で盛り上がっている。

納得の行かない俺は、わりかし席が離れていた友人に聞いてみた。

 

俺『試験中になんか変な音聞こえなかった?』

友人『え? あぁ、....笛の音?!』

俺『えっ?』

 

笛の音に聞こえたの?

 

ぷぷぷ…笛って…(笑)

 

思いがけずに出てきた、その『笛』というワードが妙にツボにはまってしまった。

 

確かに校庭から聞こえるホイッスルに聞こえなくもない。

『整列っ!!』

 ピッ!!

そうか、みんな俺の屁を笛の音だと思って聞き流してたんだ....。

 

 

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『イエーイ!!(喜)』

 

俺はなんてラッキーボーイなんだろう!

ありがとう、神様!

 

谷底から一気に舞い戻った俺は、笛じゃなくて屁だという事実を自慢げに友人に打ち明けて、そしてお互い腹を抱えて笑った。

 

今でもホイッスルのような屁が出ると、あの頃の自分達が蘇る。

屁如きで思い悩み、そして腹の底から笑い転げる坊主頭の俺たちが....

 

そして今でも、コリスのフエラムネを見ると、つい笑ってしまうのだ。

 

 

 

 

 

きっとこのフエラムネのように、綺麗に整った若かりし日の尻の穴だったからこそ、
搾り出せた奇跡の音色だったのであろう。(?)

 

『ピーッ!!』

 

『はい、イエロー!!』

 

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イエローカード (yellow card

非紳士的行為等を行った選手に対して審判が警告を宣するときに提示する黄色のカードのことである。
けっしてブリーフについたシミを見破った事、かつそのシミの色の事ではない。

 

おしまい

 

 


 

 

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