本屋 ~おならするならブーックオン~
なぜだろう?
昔から本屋に行くとかなりの確率で便意を催すのだ。
とても流暢に立ち読みなどしていられないくらいモジモジ、くねくねしてしまうのである。
そんな時には大抵屁をこいて気持ちを和らげるのだが、そこは誰よりもTPOをわきまえる俺だけに(?)
音や匂いには人一倍気を使うのである。(そこ?)
あまり人気のない陳列通路に入りこんで(平日の昼間は参考書のコーナーなど)
そっとおならをして逃げるのだが、たまに棚の裏側に他の客が潜んでいたり、パテーションの奥の事務所らしき場所から従業員の気配を感じたりして、勝手に慌てふためいてしまう事がある。
『ちょっと、あんた今おならしたでしょ?!』
と聞こえたような聞こえなかったような、きっと気のせいだろうか…?
『もう駄目だ、帰ろう...』
と小刻みに屁をこきながら、初めてスケートリンクを歩くように恐る恐る出口に向かって歩いていると、後ろから背後霊のように店員がピッタリと張り付いて来てあせった事があった。
(きっと怪しい行動が万引き犯と疑われたのだろうか?)
こういう非常事態に使われやすい場所にあるトイレは、大抵汚かったりするので十二分に注意が必要である。
『ケツの穴、どこについとんねん❗️❓』
と、思わず叫んでしまうような地獄絵図のような光景に出くわす事が多いので、ドアを開けるのにかなり勇気が必要だ。
更に御丁寧に便座の蓋が閉めてある場合には、絶対に何かの罠だと疑って恐怖に怯えながら覚悟を決めなければならない。(特に食事前など...)
俺がよく行く大型の某T書店は、いつ行っても綺麗なトイレで出迎えてくれるので、安心して立ち読みが出来る。(謎)
自分の縄張りの如く、必ずお土産を置いて帰ってくるのは内緒である。
しかし、そんな特異体質はどうやら俺だけではないらしい。
某中古買取専門のB書店で、ハゲ散らかしたオッサン同士がノーガードでおならをしている場面に出くわした事がある。
ここはそういうシステムなのであろうと勝手に都合の良い解釈をして、俺も一緒になって屁をこいたら思いっきり店員に睨まれてしまった。
古本屋は大概空気がよどんでいるが、もしや屁の充満が招いているからではないだろうか?(んなわけない!)
いつかガス爆発が起きるのでは?と不安に駆られるのである。
火元ならず、『屁元は誰だ?』なんて事にならないように気をつけたいものである。
つづく
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